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あらゆる物事をM視点で語るブログ

日々妄想

プライベート奴隷

 ドアを開けるとM男が土下座で出迎えてくれる。
 見慣れた光景だ。
 普通ならば、外を歩いた靴でそのまま踏んであげたり、「いい子ね。」などと声を掛けてあげたりサービスするところだけど今回に関しては一切しない。そういう、お客様だからだ。
 土下座する男を無視して部屋に入る。コートを脱ぎ、部屋着に着替え、鏡の前に座る。
 ラブホテルらしく巨大な鏡が掛かっている。普段ならばM男の痴態を写すのに便利な鏡だけど、今は自分が化粧を落とすのに使用している。
 ちなみに椅子もごく普通の代物に座っている。M男の顔になんか座らない。リラックスできないから。
 化粧を落としたら、次はお風呂だ。既に浴槽には湯が溜まっているはずだ。バスタオルやシャンプー、ボディウオッシュもしかるべき場所においてあるだろう。
 準備したのはお客様である彼だ。もしかしたら、準備する時間こそが彼にとってのクライマックスなのかもしれない。何故ならこの先プレイ時間終了までの間、ほとんど何も起こらないからだ。

 きっかけは、このお客様の一言だった。
「あなた様のプライベート奴隷にしてください。」
 勿論、断った。
 私にとってSMは仕事で、女王様なる立場は職種のようなものに過ぎないからだ。そもそも、奴隷を必要とする状況自体想像がつかない。私の生活は私だけの力で問題なく成立している。
 ところが彼は納得してくれなかった。
 だったら、プレイで予行演習してみましょうというのだ。あなた様の生活に奴隷を組み込む予行演習を。
 私はその申し出を受けた。当然だ。お客様の願望を可能な限り叶えるのが、私の仕事である。

 お風呂の後は、パソコンを開いてブログを書く作業をする。
 今日のセッションで印象に残ったものをピックアップしてまとめる。これも大事な営業活動の一環だ。
 奴隷は部屋の角で控えているのだろう。声を掛けるどころか、視線を向けることすらしないが。
 ブログをアップし終えると後は寝るだけ。
 ベッドにもぐり込み、眠気がやってくるのを静かに待つ。この時の奴隷の仕事は一つ。息を潜める。

 アラームが鳴り、私は目を覚ます。本来はプレイの終わりを告げるアラームなのだが。
 男は既に部屋を出ていない。その代わり、机の上にはいつものように男が作ったおにぎりが置いてある。

 さて、男は満足してくれただろうか。興奮してくれただろうか。何回プレイを重ねてもそれがわからない。私のためにおにぎりを作っている時、勃起したりしているのだろうか。よくわからない。
 ただ、次も私を指名してくれることを祈るのみだ。
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makoto139

Author:makoto139
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